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un secret 2007年

[監督] クロード・ミレール
[出演] 
セシル・ドゥ・フランスソユディヴィーヌ・サニエマチュー・アマルリックパトリック・ブリュエルジュリー・ドパルデュー


セシル・ドゥ・フランスとマチュー・アマルリックの勢いは半端無いですね!

フランソワ(マチュー・アマルリック)の父マキシムが居なくなり、その後を追い父と向き合うことがきっかけで、過去を回想していきます。

面白いのが現代シーンがモノクロで、過去の回想シーンがカラーで彩り鮮やか。なんだけど、最後の現代シーンのみカラーになります。
過去の問題となる回想の時代とは、あの忌まわしき1940年代。ヒトラーがユダヤ人を迫害していったあの時代を生きた父マキシム。彼はユダヤ人故のある秘密があったのです。

フランソワの父はスポーツ万能のマッチョ体型でいつも自信に満ち溢れている青年でした。そしてフランソワの母タニア(セシル・ドゥ・フランス)も然り、水泳の飛び込みでチャンピオンを取ったほどのスポーツウーマン。そんな両親の間に生まれたフランソワはなぜかスポーツも出来ず、身体も貧弱で、引け目からかいつしか自分には強いお兄ちゃんがいるのだと想像するようになるのです。しかし屋根裏で一体の人形を発見したことをきっかけに、その想像が実は現実と結びついてしまうのです。

深い哀しみの時代なのに、その時代を思い出すと鮮やかな彩りが湧いて出てくる。
逆に現代はその彩りを失い、十字架を背負ったまま年月だけが過ぎてきた。

秘密は必ずしも暴かれるべきものではないとは思います。
ただ、現代が色を失っているのであれば、暗い海の底で人生を過ごすよりも地上に上がり太陽の光を浴びて彩りを取り戻す術として、懺悔をこめた告白がある人には必要なのかもしれませんね。

かなりの秀作!

☆☆☆☆☆


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L'ORDRE ET LA MORALE  2011年


[監督] マチュー・カソヴィッツ
[出演] マチュー・カソヴィッツ、イアベ・ラパカ、マリック・ジディ、アレクサンドル・スタイガー、ダニエル・マルタン、ジャン=フィリップ・ピュイマルタン、

ニューカレドニアは『天国に一番近い島』、という知識ぐらいしかない日本人。
あの映画のタイトルのインパクトは凄かったねぇ。
だから天国とは真反対、地獄とも言えるこんな苦すぎる事実を突きつけられる映画に貴方は耐えられるのでしょうか?

ニューカレドニアは今も尚フランス領。
人口の割合を見てみると、
全人口約20万人のうち、44%をカナクが占め、フランスを中心としたヨーロッパ系が34%、そして残りがベトナム、インドネシア、中国、日本などからの移民、そしてポリネシア系です。
そしてヨーロッパ系は大規模な企業の所有者や管理職、行政の要職などを占めています。
ただ、そんなブルジョアな白人達も元は流刑された犯罪者の子孫なんです。(とか言ったらキレられるけど事実)

2014年以降、国民投票で独立かフランス領のままかが採決されるらしいのですが、さてどうなることでしょう?
現在EUを行ったりきたりできるので、ラッキー♪と思っているのはそのブルジョアに位置する人々ですが、私もブルジョア側だったらきっとこの今ある恩恵を手放すことなんてできないし、
一方、もし私がメラネシア系の先住民カナクとして生まれたのなら、いくら貧しくても独立を選ぶと思う。
(大東亜戦争で日本が取った選択のように、植民地にされるくらいなら玉砕覚悟で先祖の土地を守り抜くのは当然)

そして、この映画の舞台は1988年。フランス政府が直視したくない事実、カナクの虐殺(ウヴェア島事件)が描かれているのです。

監督凄い。。。マチュー・カソヴィッツっていったら、アメリの相手役ニノですよ?一緒に自転車のってモンマルトルを駆け巡るあの彼ですよ?
その彼が、こんな社会派映画の監督だけでなく、共同脚本、編集に加え、フランス政府およびニューカレドニアや事件関係者に映画化の許可を得るため奔走し、10年の歳月をかけて同作を完成させたらしい。
ジャーナリズム精神溢れる男性です。

しかしこの映画では政府も軍隊も最低だったけど、フランスのジャーナリストには感動しました。
真実を伝えようという志が崇高。日本のジャーナリストも見習ってほしい。偏向思考だらけのTV番組は止めて、もっとチャンネル数を増やすとか、新聞社を増やすとか、ラジオ局を増やすとか、なんとかならないでしょうか?NHKも真実を正確に報道するジャーナリズム精神をもう一度学んで欲しいぞ!


☆☆



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Un long dimanche de fiançailles 2004年

[監督] ジャン=ピエール・ジュネ
[出演] オドレイ・トトゥ、ギャスパー・ウリエル、ドミニク・ピノン、マリオン・コティヤール、ジャン=ピエール・ダルッサン


「あまり希望を持つな」
「希望を持てないなら死んだ方がまし」

「偽りの希望は余計に苦しむ」


第一次大戦で、婚約者の戦死の報せを受けたが、それを直感的に信じず、長い時間をかけて探しだすというストーリー。
巨大なスケールの話ではあるが、そこはやはりジュネ監督、ユーモアとアメリのような可愛さで描かれている。色彩もなんとも美しい。あ、ちゃんとドミニク・ピノン出てるよ!!やっぱ嬉しいよね~

主人公のマチルドはちょっと変わり者。頑固で自己中でちょっと世間ズレしているような女の子。
これがまたアメリと通じるところがあって、オドレイ・トトゥのはまり役となっています。

マチルドがよくやっていた願掛け、「もし次に犬が入ってきたら彼は生きてる」みたいなことは、小さい頃は良くやったよなぁ、となんだか微笑ましく、こそばゆい思いをしました。

かなりの力作、みておいて損はなし!!

☆☆☆☆☆


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La Rafle 2010年

[監督] ローズ・ボッシュ
[出演] メラニー・ロラン、ジャン・レノ、ガッド・エルマレ

ヴェル・ディヴ収容所の映像が圧巻だった。

ヴェル・ディヴ冬季競輪場である。そこに一斉検挙されたユダヤ人1万3000人のうち、8千人が収容されたのです。そして5日間、飲み食いなしの状態。普段なら観客席のはずの場所に、ぎゅうぎゅうに詰めて座らされている人たちの図、これは本当に起こった事だとおもうと、言葉もでない。

収容された子供達は、何も分からず中には遊びまわってる子もいて、「自転車はいつくるの?」と無邪気に聞く。

当時11歳で奇跡的に逃げ出せた少年ジョセフ・ヴァイスマンは、現在80歳。
なんとこの日本公開に合わせて、2011年7月に来日されました。

「父は人権の国、自由思想と哲学の国フランスを篤く信頼していた。むしろ、子供たちが黄色い星(ユダヤ人である印)を隠さないように注意していた。隠すことで官憲に暴力を受けたり、逮捕されたりしないようにと」語ったジョセフ・ヴァイスマン。
星の印はつけることになっても、一斉検挙への恐れは家の中では話題にならなかったという。

それだけに、想像もしていなかった一斉検挙が行われた時のショックは、計り知れない。
信頼していた国家に裏切られるのである。

特筆すべなのは、こういったナチ占領下におかれた中でも、ユダヤ人を守るために奮闘する市民もかなり居たということ。
もちろん、もともとユダヤ人を嫌悪していた市民もおり、「これでやっかい払いできる」と思っていた人もいる。この両者がきちんと映画には描かれている。

☆☆☆☆


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SURVIVRE AVEC LES LOUPS  2007年

[監督] ヴェラ・ベルモン
[出演] マチルド・ゴファール、ヤエル・アベカシス、ギイ・ブドス他:

劇場版のタイトルとレンタル用DVDのタイトルは、非常にかけ離れていて、
『狼少女ミーシャ 虐殺の戦場、3000マイル』なんですもの。絶対良い映画とは思わなくて借りました。
ジャケットもホラーか?と思うくらい不気味で、わざとレンタルさせないように仕向けてるとしか思えない。 ぜひ一度レンタル版のジャケットを見てみてください。
それを借りた私も私ですが、想像とは180度違う完成度でちょっとビックリしました。

第二次世界大戦下のベルギーで、両親がナチスに連行されて一人ぼっちになった少女が、ベルギー・ドイツ・ポーランドといった三千キロもの距離を歩いて両親を探しにいくといったストーリ。
道中冬の寒い時期に食べ物も無く、さまよい続ける少女の支えになったのは、一緒に旅を共にする狼の群れだった。

この話は実話に基づいており、それを小説にしたものがベストセラーになっていた。
人々が惹きつけられたのは、やはり実話だという点。
しかし、後に作者は「これはフィクション」だったと告白しています。

実話だと思っていて映画を見るのと、フィクションだと思いながら映画を見るのとでは、大きく感動の度合いが違ってくるけれど、
私はこの体当たりで演技した当時8歳の少女に感動しました。

彼女の演技はフィクションではなかった。
食べ物が無く生きた蛆虫を食べるシーンもあるのですが、あれも本当に食べたらしい。
ただでさえ冬山のシーンで辛いはずなのに、そこで生肉を食べたりハエのたかった死んだ鹿を引っ張ったりウサギをナイフで突き刺したりする。

これがデビュー作だというミーシャ役のマチルド・ゴファール。
彼女の演技がこの映画を救ったのだと思う。
話が捏造だとしても、彼女の演技をみればその過酷さがリアルに伝わってくるのです。

☆☆☆☆

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Indigènes 2006年

[監督] ラシッド・ブーシャル

[出演] ジャメル・ドゥブーズ




トマトは公平に分けられなくても、公平に銃弾にさらされるんだ


時は1943年。
ナチスの手からフランスを解放すべく、アフリカ大陸の仏植民地諸国では「現地人」の志願兵が集められた。
しかし、フランス本土から派遣された正規軍とは、食事も休暇も出世も待遇が違う。

フランス製の戦争映画はそうたくさんない。
アメリカ製の戦争映画になれている人は、迫力が無いだとか効果音や炎が少ないだとかいう印象をもたれるかもしれない。
しかし、この映画で描かれている戦争シーンは、きっと戦場でのリアルさに近いんだと思う。
殺伐としている。派手でもなく、ただ撃ち合ってあっけなく死ぬ。

ただし、反戦映画ではない。
有色人種への差別への告発映画だ。

現在のフランスを作り上げた歴史背景を知らなかった私には、
すごい観てよかったと本当に思える映画でした。

☆☆☆☆



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