ILS 2006年
[監督] ダヴィド・モロー、ザヴィエ・パリュ
[出演] オリヴィア・ボナミー、ミヒャエル・コーエン他:
「これはルーマニアで起こった実話に基づいています。」
そういう前置きが本編始まる前にスクリーンに書かれている。
余計に心理的恐怖が増すじゃないですか!
街から離れた林の中の一軒家に、ある若夫婦がとても幸せに暮らしていました。
自然に囲まれた広い家にいつものように二人っきりで、夜をむかえます。
ベッドに横になった瞬間、奇妙な音が聞こえてくるのです。
怪しんだ二人は、外の様子を見に行くのですが、そこに居たのは正体不明な集団。
何かがいるんだけれど、その姿ははっきり見えない。
家の中にも入り込み、執拗に追い詰めてくる彼達から果たして逃れられるのでしょうか?
まず、この屋敷が怖い。
冒頭幸せな夫婦の生活シーンなんだけれど、なんだか暗くて不気味すぎる。
こんな家、いくら広くても、すみたくなーい!
ホラーといっても、血が飛び散ったり、残酷なシーンが描写されているわけでもない。
しかしこんなに怖く創った監督の手腕にバンザイ。
でももっと怖いのがこれが現実だったんだからね…。
ホラーでよくある効果音で驚かすとかいった技法はとっていません。
(効果音ではないですが、彼らが立てる奇妙な音があります。これがまた気持ち悪い!)
そして、いきなり背後から現れたり、シャワー中に襲われたり(ハリウッドのホラー映画には良くある。笑)、そんなことも一切ありません。
夫婦で、テレビに向かいながら「こっちや!」「あほ!逃げろ!」「なんで武器もたへんねん!」とかずっと叫んでいました。
それだけ熱中したということです。
犯人像は途中でコレかもしれないというのが大体想像つきますが、なんだか確信をもてない。
でも最後に確信が持てたときに、愕然とするのです。
血が苦手でホラーが見れない人でも、これは大丈夫。
是非見てください。
☆☆☆☆

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