Tous les matins du monde 1991年
[監督] アラン・コルノー
[出演] ジャン=ピエール・マリエール、ジェラール・ドパルデュー、 アンヌ・ブロシェ、 ジェラール・ドパルデュー他
音楽で生計を立てる人を必ずしも『音楽家』と呼ぶのは違う。音楽家とは世俗とは一切無縁な場所で音楽に向きあう人だ。
つまり、音楽で豊かに暮らせる才能がある人が、世俗を捨てることなんてできっこないであろうから、この二つを併せもつなんてほぼ不可能。
妻の死後、隠遁生活を送るヴィオールの名手サント・コロンブ。彼に弟子入りを願い出る靴屋の息子マラン・マレ。
マラン・マレは宮廷演奏家をめざし、地位と名誉を手に入れる。
この二人の関係が、「音楽とはいったい何なのだ」という疑問を観る側に投げかけてくる、そんな深いテーマを持った映画です。
そしてまた、もう一つの物語がこの映画には描かれている。
マラン・マレと、師匠の娘マドレーヌとの恋人関係だ。
一時は弟子を追い出されたマレを、マドレーヌは一生懸命音楽の技法を教える。
閉鎖的な隠遁生活を送っていた一家に、外部からの侵入者であるマレが交じることで、不協和音となる。そして哀しい物語が発生するのだ。
この二つの見所満載で、かつバロック絵画のような美しい映像と音楽。
さて観ないでどうする?
※ヴィオールとはイタリアではヴィオラ・ダ・ガンバと呼ばれるチェロやヴァイオリン以前の16世紀から18世紀に使用された弦楽器のこと。
☆☆☆☆

Le Havre 2011年
[監督] アキ・カウリスマキ
[出演] アンドレ・ウィルム、カティ・オウティネン、ジャン= ピエール・ダルッサン、ブロンダン・ミゲル他
フランス・ノルマンディー地方の大西洋に臨む港町ル・アーブル。
そこにひっそりと貧しく(どころか極貧)暮らす老夫婦と、そこに現れた不法移民のアフリカの少年。
なんとかこの少年を悲願のイギリスに渡してあげようと奮闘する町の人たち。
ああ、「人間は生まれながらに善である」そんな模範のような町民さんよ、大げさでもなくサラリとした顔で皆がやってのける。
この監督はフィンランド人。外部の人間だからフランス人のイメージは私たちが持っているのと大体一緒だろう。
フランス人は労働者精神が半端ない。
「友愛・博愛・平等・自由」これを唄いながら、権利を主張する。大げさすぎると鬱陶しいくらい。革命に誇りを持っている人たち。はたからみると、さほど褒められた革命でもないのにね。
博愛精神を振りかざしても、この映画での出来事は、はっきり言ってこれは違法ですよ。犯罪ですよ。
だけれども、彼らから言わせると、こうすることが正しいのだ。
そして愛される映画となるんです。
カンヌでは、上映後、温かい拍手喝采に包まれたそうです。
テーマはどうであれ、人間が正しいと信じたことを成し遂げるファンタジーは気持ちよい。観た人には分かると思いますが、奇跡も起こるし。
そしてそれをさらりと無表情で人生を歩んでいくところが、なんだか昔の日本映画のようだった。
桜。美しいね。
☆☆☆

[監督] レア・フェネール
[出演] ファリダ・ラウアジ、デルフィーヌ・シュイヨー、ポーリン・エチエンヌ、レダ・カティブ、マルク・ペルベ他
若干28歳で初長編作品としてこの作品を撮ったレア・フェネール。監督さんの写真を見るととっても美人で普段は知的なメガネ女子。彼女は以前刑務所内で受刑者の家族の面会や手続きなどを手伝うボランティアに参加していたそうで、その経験からこのストーリーが生まれたそうです。
この映画では主に主人公が三人。
・・・ステファン。
お金がなく、母親に借金をしてしか生活は出来ず、恋人とも問題ばかり。かといって事態を収拾させるほどの男気もなく、周りの人間に振り回されて、挙句の果てに恋人にも捨てられる始末。
唯一のチャンスは、自分と瓜二つの受刑者と一年間入れ替われば、大金を手に入れることが出来るという立場にあること。
・・・ゾラ。
息子がフランスで殺害され、アルジェリアから渡ってきた母親ゾラ。
何も知らない犯人の姉の信頼を得、最後には犯人と直接面会できることになる。
恨みよりも真相をどうしても知りたい母親を前に、誰にも口を開かなかった当日の出来事を、犯人は静かに語りだす。
・・・ロール。
16歳のサッカー好きなどこにでもいるような少女。たまたまバスで意気投合した少年と恋仲になるが、ほどなくして逮捕され面会に行くうちに、自分が妊娠してしまっていることに気付くのです。
両親にも、面会の付添い人である友人の医師にも、そして恋人の少年にも事実を告げることが出来ず、不安定な精神状態のままどうすることも出来ない状態が、ただ続いていく。
決して物語的には交わることのない三人ですが、その三人三様の世界はどこか共通点があって、それを良い悪いもなくただ漠然と眺めるしかない第三者の視点で私たちはこの映画を観るのです。
☆☆☆☆
L'homme De Chevet 2007年
[監督] アラン・モネ
[出演] ソフィー・マルソー、クリストファー・ランバート、マルガリータ・ロサ・デ・フランシスコ、ロドルフォ・デ・ソウザ、他
フランスでも日本でも大ヒットした『最強のふたり』 と似ている設定で、
首より下が麻痺した女性(ソフィー・マルソー)と、その介護人として雇われた元プロボクサー(クリストファー・ランバート)のコミュニケーションを描いた物語です。
舞台はコロンビアのカタルへナ。この茶色と黄色を基調としたスペイン風の建物と土色の自然の前で、虚しく佇む酒びたりのクリストファー・ランバート。序盤にはいくつもの美しいカットがあります。
介護の経験もなく、酒代のために仕事が欲しいだけだった彼も、気難しくも美しいソフィー・マルソーに段々惹かれていきます。
トン・トン・トン…と下腹部を叩いて下の世話をする。その一定の空虚なリズムがなんだか切なく、僅かな二人の繋がりであるかのように、静かに響き渡ります。
ラストには周りをとりまく二人の女性が映し出されますが、ハッピーエンドではない空気感。
そして幸せそうに海に入っていく二人の行方も、観るものにゆだねたラストシーンとなっています。
☆☆☆
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un secret 2007年
[監督] クロード・ミレール
[出演] セシル・ドゥ・フランス、ソユディヴィーヌ・サニエ、マチュー・アマルリック、パトリック・ブリュエル、ジュリー・ドパルデュー他
セシル・ドゥ・フランスとマチュー・アマルリックの勢いは半端無いですね!
フランソワ(マチュー・アマルリック)の父マキシムが居なくなり、その後を追い父と向き合うことがきっかけで、過去を回想していきます。
面白いのが現代シーンがモノクロで、過去の回想シーンがカラーで彩り鮮やか。なんだけど、最後の現代シーンのみカラーになります。
過去の問題となる回想の時代とは、あの忌まわしき1940年代。ヒトラーがユダヤ人を迫害していったあの時代を生きた父マキシム。彼はユダヤ人故のある秘密があったのです。
フランソワの父はスポーツ万能のマッチョ体型でいつも自信に満ち溢れている青年でした。そしてフランソワの母タニア(セシル・ドゥ・フランス)も然り、水泳の飛び込みでチャンピオンを取ったほどのスポーツウーマン。そんな両親の間に生まれたフランソワはなぜかスポーツも出来ず、身体も貧弱で、引け目からかいつしか自分には強いお兄ちゃんがいるのだと想像するようになるのです。しかし屋根裏で一体の人形を発見したことをきっかけに、その想像が実は現実と結びついてしまうのです。
深い哀しみの時代なのに、その時代を思い出すと鮮やかな彩りが湧いて出てくる。
逆に現代はその彩りを失い、十字架を背負ったまま年月だけが過ぎてきた。
秘密は必ずしも暴かれるべきものではないとは思います。
ただ、現代が色を失っているのであれば、暗い海の底で人生を過ごすよりも地上に上がり太陽の光を浴びて彩りを取り戻す術として、懺悔をこめた告白がある人には必要なのかもしれませんね。
かなりの秀作!
☆☆☆☆☆
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ET SI ON VIVAIT TOUS ENSEMBLE? 2011年
[監督] ステファン・ロブラン
[出演] ジェーン・フォンダ、ジェラルディン・チャップリン、ダニエル・ブリュール、ピエール・リシャール、クロード・リッシュ、ギイ・ブドス他
フランス人はいくつになっても人生の中に恋愛が陣取っている!
75歳前後のお年寄り5人。まだまだ現役で娼婦と遊んだり自慰行為をしたり不倫をしたり、日本人にとっては、なんか自然なのか不自然なのか分からないこの歳の取り方。
とにかくこの5人組のバイタリティーは凄いのです。
病気や痴呆が出てきた仲間を案じ、一緒に暮らそうという提案は最初は馬鹿げたものだったが、心臓発作で倒れた友人が老人ホームに入れられた惨めな姿をみて、仲間が脱走を計画。
それ以降、5人は一つ屋根の下で暮らすようになります。
この老人たちの中に一人、犬の散歩アルバイトとして雇われた男子学生が交わります。
そして老人の共同生活を観察し、それを論文として発表するというのだから、面白い。
やはり老人たちの生態は我々にはまだまだ未知の領域なのです。
40年ぶりにフランス映画に復帰したジェーン・フォンダの魅力が前面に押し出されている作品ですが、驚いたのが、あのチャーリー・チャップリンの娘ジェラルディン・チャップリンが出演しているということです。やっぱこの集まりは普通の老人グループではないな。
とはいえ、こんな歳の取り方をして厄介な人生をハラハラドキドキしながら最後まで楽しんでいきたいなぁ。
☆☆☆☆
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Un Heureux Evenement 2011年
[監督] レミ・ブザンソン
[出演] ルイーズ・ブルゴワン、ピオ・マルマイ、ジョジアーヌ・バラスコ、ティエリー・フレモン、他
フランスの人気作家の自伝小説をもとに映画化されたこの作品、フランスで大ヒット!
出生率がヨーロッパで首位の国フランス(2011年のデータでは2.03人)、これを観た若者も出産に対してストレスなく自然に向き合える人がまた増えるのではないでしょうか。
出産って神秘的で最高に幸福なことで…と世間が私たちを騙し、どちらかというと出産しない女性を異端児とみなす。
出産とは生物学的なもので、訪れたら向き合わないといけないだけのもの。勿論幸せはその後に付随してくるものなんだとうけど、そんな余裕がなく自分の心身ともに変化する姿と、周りとの調和とで精一杯。
ホルモンというのはやっかいで、いままで理論攻めだった頭も狂わすくらい。なんでイライラするのかなんで涙がでるのか分からない。自分が分からないから周りにいる人ももっと分からない。ホルモンのとばっちりを受けているのは周りだけでなくホルモン出してる本人もなのです。そして体型もいままでずっと付き合っていた形とは異なり、見慣れない姿に変化していく。そして内から蹴られたりシャクリされたりするのですから、そりゃ妊娠ちゃうかったら狂いそうな出来事。SFです。
そして、ようやく苦しみながら一大事の出産を終え、「やっと私は元に戻るのね!」と思えるかと思えば、24時間ずっとずっと育児育児。自分というものが無くなり、完全に個が埋没。そして伴侶である夫は全然私を分かってくれない!やっぱり味方はこのお腹から産まれたこの子だけ。すれ違いから別居まで時間はかからない…
あんなにラブラブだったカップルもこうなるのだから、普通の映画の主人公じゃない私たちには、絶対こうなるのです。
それを夫婦で知って、それが起こったときに向き合うことに意味があるのだと思います。
出産前のカップルも、子育て真っ最中のカップルも、この映画を見て相手に対する思いやりをお互い持てればイイですね♪
☆☆☆☆
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Le Gamin au velo 2011年
[監督] ジャン=ピエール・ダルデンヌ/リュック・ダルデンヌ
[出演] セシル・ドゥ・フランス、トマス・ドレ、ジェレミー・レニエ、他
施設から抜け出そうとする少年シリル。父親の居場所がわからなくなり、大事にしていた自転車を探すも見つからない。
感情のままに暴れるシリルとそれを制する施設の大人達、ヒリヒリと緊迫した場面からこの映画は始まります。
セシル・ドゥ・フランスはひょんな偶然から、週末だけの里親になります。彼女についての背景の描写はほとんどありません。かといってこの映画では彼女の慈悲深い行動が不自然に映るわけではなく、「すべきだからする」といったどこから湧き出したかわからない強い意志が、自然と観客にも伝わってくるのですから不思議。これが監督の技なのでしょう。テーマはそこではない。少年の心の方なのです。
親から見離され、愛情が欠如した環境で育った子供は、ふとした簡単な出来事から悪い方向へ道を踏み外します。悪の道へ行ってしまう理由は、それも愛情が原因で、たとえ利用しようというたくらみがあると分かっていても、愛情と居場所を欲している子供にとっては、悪とか善とかは関係ないのでしょう。
この映画はこうなってほしいといった御伽噺です。悪い状況に囲まれても、この子はきっと当たり前の幸せを感じることが出来る子供になっていくであろう、右肩上がりの寸前で映画は終わります。
あと、これだけは言いたい!
少年が町を自転車で一人疾走するシーンと音楽のマッチが素晴らしい!心の奥の手が届かない部分がキュッと小さく優しく掴まれるよう。
そしてセシル・ドゥ・フランスと自転車を並べて駆け巡り、自然の中でサンドウィッチを食べるシーンが永遠と続いて欲しいと思うくらい、あれは名シーンです!
☆☆☆☆
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LES NEIGES DU KILIMANDJARO 2011年
[監督] ロベール・ゲディギャン
[出演] アリアンヌ・アスカリッド、ジャン=ピエール・ダルッサン、ジェラール・メイラン、グレゴワール・ルプランス=ランゲ、マリリン・カント、他
平等、というのは見方や価値観によって変わる。
リストラしなければならない状況で、どうやってその対象者を選別するか?
日本は大抵、年齢順が多い。45歳以上は人件費コストが高いため、経費削減という点では合理的。
一報、アメリカは勤続年数が低いものから選別されるというのを聞いたことがある。確かに会社に対する貢献度は低く、そして再雇用が若者の方が比較的しやすいからだという。これも一理ある。
この映画の主人公は、皆の前でクジで選んだ。
もちろん自分は組合長にも関わらず、自分のクジも入れて。そして、案の定自分のクジも自分で選んでしまう。
どこまで平等主義なん?偽善者過ぎー!と私は思ったのです。本人は失業で喪失感はあるものの、このやり方には納得している様子。奥さんも、それを受け入れ、「ほんまええ人やなぁ」という印象。
しかし、クリストフの登場で一気に平等がぐらついだ。
クジが平等だったと説明するミシェルに、彼は叫ぶ。
こいつは早期退職者で小さな家でのんきに暮らしている。昔とは時代が違うんだ。職を失って暮らせるか? 新入りだから解雇手当もない。まず金持ちや共働きの人から解雇。給料や労働時間も減らす。それか工場に放火! 汚い妥協よりマシだ!
汚い妥協、確かに、そう映る。
マルセユの広めのアパルトマンのバルコニーで、昼真っからワイン片手に道ゆく人を眺める。
一日かけて手の凝った夕食の支度をする。日曜大工を始める。
週末には孫と海に行き、その後は庭で家族とともにディナー。
こんなミシェルと、母親が出て行き、クイック(ハンバーガーチェーン店)でセットメニューを頼み大はしゃぎしている弟たちの面倒を見ているクリストフと、おなじクジで協議してもクジ一票の重さが違いすぎる。
かといって、罪は罪。人は人。どうしようもならない。
ただ、きっかけは罪悪感からとはいえ、その後にとるミシェル夫婦の行動は尊い。
美しいマルセイユと美しい人たち、そして必死に生きている人たち全てへの賛歌。
☆☆☆☆☆
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LES FEMMES DU 6EME ETAGE 2010年
[監督] フィリップ・ル・ゲイ
[出演] ファブリス・ルキーニ、サンドリーヌ・キベルラン、ナタリア・ベルベケ、カルメン・マウラ、ロラ・ドゥエニャス、ベルタ・オヘア、ヌリア・ソレ、コンチャ・ガラン他
フランス映画ある意味鉄板の「中年男性と若くて美人な女性」のラブストーリーですよ皆さん!!!(笑)
そして必ず中年男性は若くて美人な女性をGETできるのですよ!!!(笑)
まあそれだけフランスの中年男性は怖いもの知らずというか、果敢にアタックしていきます。
自分の歳とか見た目とかの引け目が一切無い。
昔の日本男性もこれくらい魅力と自信があったから、源氏物語の光源氏とか芸妓を水揚げする旦那とかいらっしゃったんじゃないのー。
とはいうものの、このルキーニ演じる証券会社経営者でもあるご主人様は、そんなオラオラ系でもなくオドオド系で、屋根裏に住むメイドたちの為にいろいろ世話を焼いてあげる姿がなんだかイジラシイ。こういうタイプの男性だからこそあんなにスペインのメイド達に好かれ、女に混じって食事をしたり(いわば女子会)、寝泊りしても嫌な感じじゃなくスッと溶け込む。
メイド達と触れ合うことで、主人が新しい自分を発見し大胆に変わっていく様が観ていて痛快!人生賛歌の映画です。オススメ!
☆☆☆☆
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JACQUOU LE CROQUANT 2007年
[監督] ローラン・ブトナ
[出演] ギャスパー・ウリエル、レオ・ルグラン、マリー=ジョゼ・クローズ、アルベール・デュポンテル、チェッキー・カリョ他
フランス語の原題を訳すると、百姓のジャクー。剣なんか持ってませんから!(笑)持っても鎌。日本のDVDジャケット見てビックリしないでくださいね~
時代は1815年のフランス。ちょうどナポレオンが没落した後の王政復古の時代。
それまで迫害されていた貴族が戻ってきて、過激王党派の貴族はかつての支配状態に戻そうとしていた。
そんな過激王党派の伯爵に、農民ジャクーの父が殺されてしまう。その同日病に母も倒れ、ともに両親が死んでしまい生きる気力がなくなっていたジャクーは、幸いなことに神父に助けられ、いつかの復讐を胸に秘めたまま逞しく成長する。
そして農民のフラストレーションも一気に高まった頃、ジャックがリーダーとなって、革命を起こそうと立ち上がる物語です。
ストーリーは分かりやすく、期待通りの結末で子供も喜ぶような物語です。
ただ、大人はこの映像美に感動するでしょう。
美しい19世紀のフランス、画面一杯にひろがる自然、農民の慎ましいが活き活きと暮らしている姿がとてもノスタルジック。ブルーレイで発売されているのかな??
☆☆☆☆
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