鬼火

投稿者 Yumeka Roche 2013年11月16日土曜日


LE FEU FOLLET  1963年

[監督] ルイ・マル
[出演] モーリス・ロネベルナール・ノエルジャンヌ・モロー


人生は僕の中で、あまり早く過ぎていかない。
だから速度を早めよう。
明日、僕は自殺する

ヌーベルバーグ、Nouvelle Vague、新しい波。
ストーリーに拘らず、監督の主体性に重きをおいた作品が流行り、大抵は自己と他者のディスコミュニケーションがテーマとされる。その中でも、大人と子供、この対比が現代人においても普遍に好まれているようだ。
そして映画自体はとても無機質で、20代若者達(無駄に時間がある世代)が虜になってしまうのです。

人生の虚無の中にある男が、7月23日に自殺を決行する。
それまでの48時間を描いた作品だが、これといった大きな事件もきっかけもない。
芥川龍之介の「或るぼんやりとした不安」のようにインテリが持つ不安でもなく、ただ社会性になじめない普通の男。
自分はただ待つだけの存在。
自殺でさえも、その決めた日が来るのを待つだけの男。
しかし、待つだけでは引き金は引けないから、昔の友人にあってみたり、自殺の記事を部屋に貼ってみたり、『華麗なるギャッツビー」を朗読してみたり。

答えの無い葛藤を人間は皆抱えていて、それを単に描写しただけのストーリーの無い映画。
しかしこんな映画が、鬱陶しいくらいのストーリーだらけの現代の映画社会には必要なのではないか。

☆☆☆☆





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