チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢

投稿者 Yumeka Roche 2013年10月1日火曜日


POULET AUX PRUNES 2011年

[監督] マルジャン・サトラピ、バンサン・パロノー
[出演] マチュー・アマルリックマリア・デ・メディロスイザベラ・ロッセリーニゴルシフテ・ファラハニ



天才バイオリニストは死ぬことにした。その最後の8日日間で明かされる伝説の音色の秘密とは―


師匠から譲り受けたバイオリンを激怒した妻に壊された天才音楽家は、死ぬことにしました。
さて、どのように死のうか、いろいろ考えた挙句、静かにベッドで死が訪れるのを待つことにします。
そして死んで母親の隣のお墓に埋葬されるまでの8日間、彼がベッドで回想した思い出、もしくは未来を私たちは一緒に観ることになります。

子供達が大人になった様子、これがまた偏屈者の天才バイオリニストが考える将来は、ほのぼのとした未来ではなく、とってもシュールでそして現実にあり得そうで苦笑。愛する子供であろうと、一人の人として観察しているのだろうな、この父親は。

妻との関係も描かれていきます。なぜ結婚に至ったのか、妻の夫への愛も描かれており、それがタイトルでもある『チキンのプラム煮』。美味しい手料理を食べている時だけは優しい言葉をかけてもらえた夫のことを思い出し、ベッドから出ない夫のために、一番の好物であった『チキンのプラム煮』を一生懸命作るのです。夫が偏屈であれば、この奥さんは不器用そのもの。大人はだれでも秘めた辛い感情を隠し持っているのでしょう。

そして、6日目からは叶わなかった愛、イラーヌのことを想い出すのです。


大人のための切ない恋愛物語。ただし、感情移入し辛い主人公でも面白く感動する映画になっています。多分異国情緒溢あふれるファンタジックな色合いと、絵本のような可愛らしさがあるからでしょう。

おまけ。
美しいオリエンタルな女性イラーヌを、はじめお茶の間でおなじみサヘル・ローズかと一瞬思ってしまいました。。。

www.lyon-japon.com

0 Responses to チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢

Avec www.lyon-japon.com

人気の投稿