OSCAR ET LA DAME ROSE 2008年
[監督] エリック・=エマニュエル・シュミット
[出演] ミシェル・ラロック、アミール、マックス・フォン・シドー、アミラ・カサール、ミレーヌ・ドモンジョ 他
監督の作品であるベストセラー小説を、ご自身で映画化。
重くなりがちなテーマを、コミカルであったかく描いている。
10歳の少年オスカーは白血病で小児病棟に入院中。
余命わずかだと知る医師も両親も、腫れ物に扱うかのように接することに、苛立ちを覚えたオスカーは、誰とも口を聞かなくなる。
―イタズラしたら、先生、怒ってよ。
―パパもママも僕が死ぬことを怖がらないでよ。
―みんな普通に接してよ。
そんなある日、病院でピザの配達に来ていたピンクスーツの女性にぶつかった時のこと。
「気をつけてよバカ!殺されたいの!」
とオスカーを怒涛の如く叱りつける。
汚い言葉を使い、普通の人と同じ様にキレタことに、オスカーは嬉しかったんでしょう。
誰とも心を開かないオスカーは、彼女だったら話しても良いと医者に伝えるんです。
それからピンクスーツの彼女とオスカーとの交友が始まる。
彼女がした提案、
『1日を10年として考える』
『神様に手紙を書いて風船で空に飛ばす』
1日で10年だから、おじいさんになっていくオスカーだけれど、それに伴って病状も悪化。
病気じゃなくて、歳をとったから、というような話しぶりをするオスカーがなんともいじらしい。
彼女も作って、結婚もして、子供もできて、充実した一生だったと。
あらすじだけ読むと、号泣して辛すぎる映画なのかなと思いましたが、そうでもなく良かったです。
ピンク色のスーツを着た女性は、もとプロレスラーで、以前闘った名試合をファンタジックに少年に語ります。
子供のイマジネーションに救われた大人たち。大人が子供を救うというのは100%じゃなくて、その反対も多いにあります。大人の世界は絶対じゃない。
☆☆☆☆
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