画家と庭師とカンパーニュ

投稿者 Yumeka Roche 2009年7月6日月曜日



Dialogue avec mon jardinier  2007年

[監督] ジャン・ベッケル
[出演] ダニエル・オートゥイユ、ジャン=ピエール・ダルッサン、ファニー・コタンソン他

幼馴なじみだった画家と庭師とが再開し、友情をはぐくんでいくヒューマンドラマ、
といえばありがちなんだけれども、
この映画を素晴らしくしているのは、この二人の名優っぷりのおかげなのか、
それともフランスの田舎の牧歌的な風景のせいなのか。

何にしろ、名作です。

子ども時代の友人はいくら疎遠であっても、いつだってその頃の気持ちにすぐ戻れる。
都会に出て、世間にまみれて、成長して、しかしどこか小馬鹿にしていた、自分が生まれ育った田舎。
けれども最後にそんな自分を温かく迎えてくれるのは、結局そこなんだ。

私も死が近いってわかってるんだったら、
病院でなく自分のすきなところに戻ってゆっくりしたい。
1週間ほど病院で生き延びたって、と思うけれど、これは間違いですか。

観た後に知った情報。
この映画はコメディアンにして名優、そして監督のもっとも信頼のおけるジャック・ヴィルレ氏を庭師に想定し、彼のために書かれたものだったってこと。
そのジャック・ヴィルレ氏はこの初稿を書き終えた頃に急逝してしまう。
だから監督の想いというのは、こんなにダイレクトに反映された作品となった。



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