裏切りの戦場 葬られた誓い

投稿者 Yumeka Roche 2013年6月28日金曜日


L'ORDRE ET LA MORALE  2011年


[監督] マチュー・カソヴィッツ
[出演] マチュー・カソヴィッツ、イアベ・ラパカ、マリック・ジディ、アレクサンドル・スタイガー、ダニエル・マルタン、ジャン=フィリップ・ピュイマルタン、

ニューカレドニアは『天国に一番近い島』、という知識ぐらいしかない日本人。
あの映画のタイトルのインパクトは凄かったねぇ。
だから天国とは真反対、地獄とも言えるこんな苦すぎる事実を突きつけられる映画に貴方は耐えられるのでしょうか?

ニューカレドニアは今も尚フランス領。
人口の割合を見てみると、
全人口約20万人のうち、44%をカナクが占め、フランスを中心としたヨーロッパ系が34%、そして残りがベトナム、インドネシア、中国、日本などからの移民、そしてポリネシア系です。
そしてヨーロッパ系は大規模な企業の所有者や管理職、行政の要職などを占めています。
ただ、そんなブルジョアな白人達も元は流刑された犯罪者の子孫なんです。(とか言ったらキレられるけど事実)

2014年以降、国民投票で独立かフランス領のままかが採決されるらしいのですが、さてどうなることでしょう?
現在EUを行ったりきたりできるので、ラッキー♪と思っているのはそのブルジョアに位置する人々ですが、私もブルジョア側だったらきっとこの今ある恩恵を手放すことなんてできないし、
一方、もし私がメラネシア系の先住民カナクとして生まれたのなら、いくら貧しくても独立を選ぶと思う。
(大東亜戦争で日本が取った選択のように、植民地にされるくらいなら玉砕覚悟で先祖の土地を守り抜くのは当然)

そして、この映画の舞台は1988年。フランス政府が直視したくない事実、カナクの虐殺(ウヴェア島事件)が描かれているのです。

監督凄い。。。マチュー・カソヴィッツっていったら、アメリの相手役ニノですよ?一緒に自転車のってモンマルトルを駆け巡るあの彼ですよ?
その彼が、こんな社会派映画の監督だけでなく、共同脚本、編集に加え、フランス政府およびニューカレドニアや事件関係者に映画化の許可を得るため奔走し、10年の歳月をかけて同作を完成させたらしい。
ジャーナリズム精神溢れる男性です。

しかしこの映画では政府も軍隊も最低だったけど、フランスのジャーナリストには感動しました。
真実を伝えようという志が崇高。日本のジャーナリストも見習ってほしい。偏向思考だらけのTV番組は止めて、もっとチャンネル数を増やすとか、新聞社を増やすとか、ラジオ局を増やすとか、なんとかならないでしょうか?NHKも真実を正確に報道するジャーナリズム精神をもう一度学んで欲しいぞ!


☆☆



Partenaires :

1) ビビとボボのフランス語オンライン無料教科書 :

2) フランス語スカイプレッスン:

3) フランス語南大阪個人レッスン
http://osaka-french-lesson.weebly.com/
www.lyon-japon.com

0 Responses to 裏切りの戦場 葬られた誓い

Avec www.lyon-japon.com

人気の投稿